四畳半神話大系 明石さん制作記【第1回目】
「また阿呆なものを作りましたねえ」
と彼女は言った。
私がどうして明石さんを作ろうと思ったのか。
そもそもの出会いは去年の夏、下鴨神社の古本市だった。
ではなくて。
そこら辺はまあ、何れかの機会に説明させて頂くとか頂かないとか
ひとまず置いておくとして、
明石さんがどのように出来上がっていったのかを、何回かに分けて
制作記を書いてみたいと思います。
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一番最初に、今回はいつもと違う素材を使って作ってみよう、と
レオンクレイという油粘土でここまで形を出してみたものの
粘土の硬さに手首を痛めてしまい、あえなく断念。
何故いつもの素材を使わなかったのか、というのは
いつもの素材は固まるまでに時間が掛かるので、
スピーディーに出来ないものかと別の素材を試してみたのです。
確かに形を出すのは早くて楽だったのですが、手を痛めてしまっては元も子もない。
ということで、結局いつもの素材で作ることにしました。
いつもの素材と道具はこんなのです。
左から
・ニューファンド(石粉粘土)
・カッター
・竹ひごを削ったもの
・彫刻刀
・千枚通し(のようなもの)
ニューファンドは、普通のファンドよりキメが細かく伸びがあり、腰が強いらしいです。
私はいつもほぼこれのみで作っています。
カッターは、刃が鋭角30℃のものを使っています。
デザインナイフと同じ角度ですね。
切れづらくなったら折って新しい刃を出せるので楽かも。
年季が入っているので、文字の部分が擦れて消えてしまっていますが
OLFA製です。
ところで、OLFAって折る刃っていうのが由来って本当なんでしょうか??
竹ひごを削ったものは、先端を斜めに削って使っています。
スパチュラ(金属へら)の代わりとしているものと
先端に紙ヤスリを小さく切ったものを貼り付けて、
磨き棒として使っているのがあります。
スパチュラはちょっと重くて扱いづらかったので作ってみました。
大体、上記の道具をメインで、残りの道具は補助として使っています。
これらは10年以上、戦線をくぐり抜けてきたつわものどもです。
彫刻刀はたまに刃物屋さんで磨いてもらっています。
千枚通し(のようなもの)は、本当は何なのか、未だによく分かっていません・・・
分からないけど、ここぞという時は役に立つ優れもの!
重要です。
机の上が散らかってるのはご愛嬌 ( ´ー`)
これが本当にあれになるんでしょうか・・・
ちょっと不安ですね。
明石さんの目は、ツリ目なようでタレ目なようで、
なんとも掴みづらい目をしていて、最初から最後まで似せるのに困りました。
横顔のラインは、イラストを見ながら
「似るように、似るように」
と念を込めて粘土をこねますとこうなりました。
大人っぽいけど少女のようでもある雰囲気を出そうと
頬は柔らかめに、見る角度によって印象が変わるような面白さを
出せるように心掛けて顔のラインを作っていきます。
ファンドは乾くのに少し時間が掛かるので
体のラインも出したいところですが、一度に盛ってしまわず
乾かしつつ、大きくしていきます。
第1回は、前置きと道具紹介で長くなってしまったので(><)
ここら辺にて。
第2回に続きます!